ボウリングボールメンテナンスブログ
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CATEGORY[実験ラボ]
コメント[ 3 ] 2023年05月25日23:09

一部、ご指摘があった所を加筆と修正いたしました
アルカリ電解水を追加しました




今回は最近入手したクリーナーの実験結果と
ちゃんとボールをクリーニングしましょう~です




最初に書いておきます 
今回も・・・

※名前が出てるクリーナーは、趣旨を説明して
 ここまでなら良いよという許可を得ております。
(今回は登場しませんが・・・)

※名前を出してないクリーナーは、趣旨を説明して
 グレーにすることを条件に掲載許可を得ております。

※許可申請のオファーを送っていない又は、
 拒否された製作者様のクリーナーは
 入手はしてますが 今回掲載はしてませんので
 掲載希望の方は、ご連絡下さいませ。

グレーにすることが条件ですので
公開できる範囲の情報を出してます
そして、こと細かく
このクリーナーは、こうで あーで とは
書いていませんのでご自身で判断してください





趣旨について(要点だけ書いてます)

ボウリングセンターでお客様を見ていると
少量で、ささっとクリーニングをして

バックにしまうお客様が多く感じました
これでは、ボールがちゃんとクリーニングされておらず

ボールの劣化が進行してしまう可能性が多いと思い
ちゃんとしたボールメンテナンスのお手伝いが出来たら

嬉しいと思い ブログでクリーナーの知識と
クリーナーの使い方 クリーニングの大切さなどを

書いて クリーナーの使用量の底上げをしたいと思いました
メーカー様のクリーナーの使用量

それ以外のクリーナーの使用量が増えると
おのずと、お客様のボールの状態が良くなり

ボールパフォーマンスも良くなり
スコアーアップに繋がれば嬉しく思いますので

協業して頂けませんかいうものです

掲載するにあたっての条件など
〇〇〇というような感じです







その他に
市場調査と現物の調査など
弊社のスキルアップなども目的としており
ちゃんと研究してますよというお知らせも兼ねております


こういうクリーナーは、こういう感じなんだね
こいいうクリーナーは、オイルがこうなるのか
こういうクリーナーは クリーナーがこうなるのか
などなどの こうでした という内容になってます


このタイプのクリーナーはこういう傾向があります
それを理解して、ボールを最適にクリーニングすることで
ボールパフォーマンスを向上させましょうということです


尚、どのクリーナーも、オイルと汚れはしっかりと
洗浄できることを確認しております

性能などの比較目的ではないことを
ご理解の程 よろしくお願いいたします。





では 本題へ



市販のボールメーカー製のクリーナー
市販のサードパーティーのクリーナー
ネットで買えるクリーナーを調査しますと



大まかな成分で分けると

有機溶媒だけのもの

水・有機溶媒のもの

水・アルカリ洗浄剤のもの

水・界面活性剤のもの

水・有機溶媒・アルカリ洗浄剤のもの

水・有機溶媒・界面活性剤のもの

水・アルカリ洗浄剤・界面活性剤のもの

水・有機溶媒・アルカリ洗浄剤・界面活性剤のもの

(アルカリ洗浄剤にアルカリ電解水を含みます)

の8種類に分けることができました



どもこれも オイルと汚れを落とすことができる能力に
差はあるものの必要十分な性能がありました




まずは、下記の 2016年に行った実験報告をご覧ください。

①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/46/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/48/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/49/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/50/

⑤https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/51/

⑥https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/52/

⑦https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/53/

⑧https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/55/

⑨https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/56/

⑩https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/57/

⑪https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/58/

⑫https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/59/










すこしだけ 予備知識
クリーナーと一括りで書いてますが
細かく分けると 3タイプあります


クリーナー
有機溶媒と水などの溶媒を混ぜた
オイルと汚れを除去するためのクリーナー
(少しの界面活性剤、Ph調整剤などが入ってるものあり)


リムーバー
クリーナーに界面活性剤、アルカリ洗浄剤などを配合し
カバーストックに浸透した(吸着した)オイルを
浮かび上がらせて汚れとともに除去する
効果があるクリーナーです



ワンステップクリーナー
(クリーナー + リムーバー)

※今回登場してませんが
 オイルカット君はクリーナーです






今回は、メーカー品以外を調査したクリーナーとなります
(メーカー品、USBC認証クリーナーは前回のご覧ください。)
※水以外の主成分を書いてます
 他の成分は書いていません




① 活性クリーナーKC9.0x
ワンステップクリーナー
アセトン(濃度まあまあ) + 界面活性剤 



② 激泡泡アルコール系クリーナーAAA2.5x
ワンステップクリーナー
IPA+ネオエタノール(濃度そこそこ) + アルカリ電解水 + 界面活性剤 



③ イソヘキサン90vol%+エタノール10vol%の混合溶液
 (一般的なパーツクリーナーです)※比較用



④ アセトン50vol%
精製水 + 純アセトン ※比較用



⑤ IPA 50vol%
精製水 + IPA+ネオエタノール ※比較用




⑥ USBC非認証クリーナーA
クリーナー
アルコール系溶媒(濃度そこそこ) + 少量の界面活性剤 




⑦ USBC非認証クリーナーB
リムーバー
少量の界面活性剤




⑧ USBC非認証クリーナーC
ワンステップクリーナー
アルコール系溶媒(濃度まあまあ) + アルカリ電解水 +
少量の界面活性剤 



⑨ USBC非認証クリーナーD 
ワンステップクリーナー
アルコール系溶媒(濃度そこそこ) + アルカリ電解水 +
界面活性剤 



⑩ OTPP-β2
リムーバー
オイル抜き用添加プラス
アルカリ系洗浄剤 ph10.5程度




まずは、体積から密度を求めて

おおよその有機溶媒の濃度を調査してます
溶媒の所で説明した通り
文献表をみれば おおよそは、わかります

下記ですと おおよそ20%程度






試験紙でph調査 と 限界ミセルの調査
精製水を加えて行き、どのくらいの
界面活性剤が含まれてるか調査してます












ピンぼけしてるのもあります
ごめんなさい ○┓


オイル層、クリーナー層、
境目などの調査ですので
クリーナーの量とオイルの量は、
きっちり測って入れてません




① 活性クリーナーKC9.0x
② 激泡泡アルコール系クリーナーAAA2.5x

攪拌前







攪拌直後







攪拌して24時間後









10日後


活性クリーナーも激泡泡アルコール系クリーナーも
オイル層とクリーナー層 でちゃんと分離してますね
境目に若干 乳化したままのオイルがあります







14日後



オイル層がクリアになりましたね







③ イソヘキサン+エタノールの混合溶液

攪拌前








混合直後





15分くらいで
透明になり
そこから安定してます






攪拌して24時間後








10日後


オイルとイソヘキサン+エタノール溶液の極性が同じなので
綺麗に混和してますね とてもクリア~です








④ アセトン50vol%
⑤ IPA 50vol%

攪拌前








攪拌直後








攪拌して15分後
アセトンの方はオイルとアセトン溶液に分かれてるが
IPAの方は、クリーナー層が まだ若干乳化状態のまま










攪拌して24時間後







10日後





精製水が入っているのでオイル層と溶液層で分かれてますね
かなりクリアーです



14日後
10日後と変化なしのため
画像なし







⑥ USBC非認証クリーナーA

攪拌前










攪拌後


泡は、ほぼ立ちません









攪拌24時間後







10日後


オイル層に透明なオイル部分と
すこし粘性のある乳化した部分がありますね






14日後


オイル層がクリアになりましたね
乳化層に粘度があるものがまだありますね









⑦ USBC非認証クリーナーB
攪拌前
画像なし 

攪拌直後



泡だった状態のまま
ず~~~っと安定してましたが
12時間ほど経つと泡が落ち着いてきました








攪拌して24時間後










10日後


オイル層が泡泡で乳化したままの状態で安定してます





14日後
10日後と変化なしのため
画像なし









⑧USBC非認証クリーナーC
攪拌前










攪拌直後


泡が全く立ちませんが乳化状態にはなります









攪拌して24時間後










10日後


オイル層とクリーナー層の境目に
乳化したままのオイルがありますね
アルカリ電解水の影響かと思います







14日後


オイル層がずいぶんクリアになりましたね






⑨ USBC非認証クリーナーD
攪拌前










攪拌直後













攪拌して24時間後











10日後


オイル層とクリーナー層 でちゃんと分離してますね
境目に若干乳化したままのオイルがあります








14日後


オイル層がクリアになりましたね








⑩ OTPP-β2
攪拌前









攪拌直後









攪拌して24時間後











10日後


アルカリ洗浄剤 + 界面活性剤の溶液ですので
オイル層が乳化状態で安定してますね
オイル抜きのためのものですので
最後にお湯で洗う前提での使用ですので
問題なくボールをリンスできます
  



14日後
10日後と変化なしのため
画像なし







参考用
アルカリ電解水 Ph12.5


攪拌前
画像なし
注ぐそばから白濁開始してました



攪拌直後









攪拌して24時間後







10日後
参考用
アルカリ電解水 Ph12.5


オイル層が乳化したまま安定してますね





14日後
10日後と変化なしのため
画像なし










※以下オイルと極性が同じかで書いてます





有機溶媒だけのものは
極性が同じならば、オイルと有機溶媒が混和して境目がなくなります
極性が違うと、オイルと有機溶媒が2層になります



水・有機溶媒のもの
極性が同じならば、オイルと混和した層と 水に分かれます
極性が違うと、オイルの層と 水と有機溶媒の混和した層に分かれます



水・アルカリ洗浄剤のもの
泡の部分に乳化したオイルが混ざってます
下の部分がやや乳化してる場合は下の層にもオイルが少し残ってます



水・界面活性剤のもの
泡の部分に乳化したオイルが混ざってます
下の部分がやや乳化してる場合は下の層にもオイルが少し残ってます



水・有機溶媒・アルカリ洗浄剤のもの
泡の部分に乳化したオイルが混ざってます
泡の部分がない場合は、オイルとクリーナーに分離されてます



水・有機溶媒・界面活性剤のもの
泡の部分に乳化したオイルが混ざってます
泡の部分がない場合は、オイルとクリーナーに分離されてます
3層になってるものは中間に乳化したものが安定してます



水・アルカリ洗浄剤・界面活性剤のもの
泡の部分に乳化したオイルが混ざってます
泡の部分がない場合は、オイルとクリーナーに分離されてます
3層になってるものは中間に乳化したものが安定してます



水・有機溶媒・アルカリ洗浄剤・界面活性剤のもの
泡の部分に乳化したオイルが混ざってます
泡の部分がない場合は、オイルとクリーナーに分離されてます
3層になってるものは中間に乳化したものが安定してます





有機溶媒の配合率

水の配合率

アルカリ洗浄剤の配合率

界面活性剤の配合率によって


オイル層がクリアーになるのか?

オイル層が濁るのか?

オイル層が乳化したままなのか?

3層になるのか?

クリーナー層がクリアーになるのか?

クリーナー層が濁るのか?

各層が どのくらいの時間で どのくらいの変化があるのか?

乳化したものを取り出し、どんな感じなのか

などなど 調査できました




基本的に、時間が経てば経つほど
オイル層は、透明に
クリーナー層も透明になりますが
乳化したまま安定してしまうものもあります






オイル層が乳化したままのものは

クリーナーをたくさん使用し

複数回クリーニングしないと

ボールに乳化したオイルが残りやすい傾向にあります

(最後にお湯などで、洗うと尚良し)






オイル層が乳化したままのもの下記のクリーナーに多いようです

アルカリ電解水が入ってるクリーナー

アルカリ洗浄剤が入ってるクリーナー

界面活性剤が入ってるクリーナー

有機溶媒の少ないクリーナー(又は入ってない)







オイル層がなく一体化して混和してるもの

有機溶媒がオイルと同じ極性を持ってるクリーナー

ヘキサン系がこれで
オイル分を溶解させて取るという方法です





オイル層とクリーナー層がクリアなもの

有機溶媒が多く配合されているクリーナーに多いようです

可溶性に優れてるクリーナーです





オイル層がクリアー又は、少し濁ってるけど、

クリーナー層が不透明なもの

有機溶媒が多く配合されているクリーナーで

アルカリや界面活性剤の性質が強く出てるクリーナーに多いようです







オイル層とクリーナー層が不透明や濁ってるもの

有機溶媒が少な目で
アルカリや界面活性剤の性質が強く出てるクリーナーに多いようです








3層になるクリーナー

オイル層、泡の層、クリーナーの層、何かの層

有機溶媒が2種類以上配合されていて

それぞれの溶媒の溶解度の違いや

界面活性剤の種類などで

さまざまな違いが生じてると思います








精製水と有機溶媒の溶液や、一部のクリーナーで

おかしな感じになるのは


レンコンの中に親油性と親水性の両方をもつ

Dioctyl ether 629-82-3 1-3%

n-オクチルエーテル  界面活性剤 が

(洗浄剤、湿潤剤、乳化剤、起泡剤、可溶化剤としての用途)

(エーテルだけど溶解性:水に可溶)

入ってるからだと思います







レンコンで何の役割してる物かは、
もうわかりますよね?
レーンと密着させるためのものです









まとめ

クリーナーに多い

オイル層が、透明か やや不透明のクリーナーは

拭きむらや、拭き残しが無いように

しっかりと、クリーナーをかけて拭き上げると

クリーニング効果が良いです







クリーナーだけど

オイル層が、乳化するクリーナーは

なにかしらの乳化させる成分が入ってますので

拭きむらや、拭き残しが無いように

さらにしっかりと、クリーナーをかけて拭き上げると

クリーニング効果が良いです








リムーバー・ワンステップクリーナーに多い

オイル層が、真っ白又は、

すこしドロドロしてる感じのは

とくに、しっかりと洗い流すようにクリーナーを

使用して乳化したままのオイルが残らないように注意です









ワンステップクリーナーだけど

オイル層が透明か不透明のクリーナーも

拭きむらや、拭き残しが無いように

しっかりと、クリーナーをかけて拭き上げると

クリーニング効果が良いです









界面活性剤、アルカリ洗浄剤は、

リムーバーとしての効果出すために入れてるものです

25年ほど前は、クリーナーとリムーバーは別々のものでしたが

20年ほど前に、ワンステップ(1つのクリーナー)で 

クリーナー と リムーバー の効果があるクリーナーが登場しました

そういう流れで、現在のクリーナーは

おてがるに、ワンステップでクリーニングできるものが多くあります








そもそもリムーバーというのは、

浸透したオイルを除去しましょうと言うものですので

浸透した、オイルを引っ張り出すための

ペアリング剤が必要なわけです

これが、界面活性剤、アルカリ洗浄剤となります

(泡立たしたり、乳化させたりなどなど)








考えたらわかりますが

手を洗ったとき、髪や体を洗ったときに

しっかりと 水やお湯で洗い流しますよね?

それと同じです だからこそ

しっかりと最後に洗い流す必要があるわけです







通常ワンステップのクリーナーの中には

洗浄剤 + リンス剤(洗い流すためのもの)が

配合されております








使用量をケチると 乳化したままのオイルなどが

残るから 適量を使用して

ちゃんと 洗い流そうね~ってことです





ブログをちゃんと読んでる方は、わかると思いますが

有機溶媒は、オイルを溶かしたりペアリングするだけではないんです

界面活性剤の制御や、乳化したオイルの洗浄

カバーストックの水路の洗浄、などをするために

クリーナーに配合されてます 


つまり界面活性剤が変われば、有機溶媒の濃度も変えないと

クリーナーのハーモニーが取れないので

クリーナーのクリーニングプロセスに問題が生じます

それだけ泡のクリーナーは奥が深くて面白い











今回調査した各クリーナーも、

デイリーメンテナンスで

ケチらず 適量を使用し

複数回クリーニングを行うことで

最適なクリーニングができると思います








活性クリーナー、激泡泡アルコール系クリーナーは

ワンステップクリーナーとなりますので

乳化したオイルが残るクリーナーの部類になります

適量(ボール全体で、10プッシュ)使うことで

洗浄と洗い流しが行えるように作ってあり

しっかりとボールをクリーニングできます

さらに、グリップを上げたい

さらに、オイルを除去したい

という方は、最後にオイルカット君を使用して

拭き上げることでさらなる効果がございます
(※オイルカット君は、クリーナーです。)




























クリーナーの調査を久々にします
①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/242/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/243/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/244/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/245/

⑤https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/246/











活性クリーナー、オイルカット君、激泡泡アルコール系クリーナー
オイル抜き用添加パウダー・オイル抜き用添加プラス
可塑剤ちゃうねん は、Yahoo!ショッピング・ヤフオクで販売中
メルカリ・メルカリShopsでは、ネコポス発送可能商品のみ出品してます
(尚、ヤフーショッピングでは全商品取り扱っております。)


※ BASE、楽天、Amazon、ラクマ、PayPayフリマなどの
  ショッピングサイトでは出店しておりません。





〆 ボウリングボールクリーナーのおすすめな使い方
CATEGORY[実験ラボ]
コメント[ 0 ] 2023年05月21日03:44
今回のテーマは、マッチングです

ボウリングクリーナー関連を
なるべくわかりやすく書いてます




1回目の アルカリ洗浄剤
2回目の 溶媒
3回目の 界面活性剤F

この3つに共通してることは
水と油を仲良しにしましょうということなんです
つまり、ペアリングさせることが出来たら
ボールからオイルを除去できるということを前回書きました


ポイントは
オイルと汚れが最大限に除去できて
そして、手にも優しく
ボールに悪影響が無いように配合するということでしたね


もう1度おさらいをします


----以下ボウリングマガジンより引用----

ボールクリーナーの3つのベース

○有機有機溶剤
基本的にものを溶かす力があるので、油や汚れを溶かして落とします。
また、揮発性の高いものが多くあります。
クリーナーではよく「アルコール系」などと呼ばれるのも
この種類に含まれ、ボール表面の汚れを落としやすく、
また揮発性に優れてるので、表面を乾かしやすい特徴があります。
揮発性の高いクリーナーを使用する場合は、
ボールに吹きかけたクリーナーがすぐに乾いてしまうため、
素早く拭き取ることが大切です。



○界面活性剤
浸透率が高いので、ボールの表面だけでなく、奥に染みこんだ
オイルの除去に有効です。
界面活性剤は本来、交わらない水とオイルを、
水の表面張力を落とすことにより混ざり合わせ(乳化)、
オイルを取り除きます。そこで、界面活性剤のクリーナーを
使用する場合は、乳化する時間をおくようにします。
目安は20秒以上で、こちらもクリーナーが乾く前に拭き取ります。



○アルカリイオン水
水を電気分解することによりできるアルカリ性の水です。
特徴は、pH(ペーハー)が高いほど、高い洗浄性、浸透性、
防腐性、防錆性、抗菌効果を発揮します。
浸透性は、界面活性剤よりもさらに高くなります。
アルカリイオン水系の場合も、吹きかけてから時間をおき、
乾く前に拭き取って下さい。




---引用ここまで---



では
最強の溶媒
最強の界面活性剤
最強のアルカリ洗浄剤 を
合わせれば 最強じゃん?って思うのですが
実際 そうはいきません

それぞれの個性がぶつかり合い
めちゃくちゃなクリーナーになってしまいます
オイルと汚れを落とすという意味では
これで合ってるのですが

最初にも書いたように
オイルと汚れが最大限に除去できて
そして、手にも優しく
ボールに悪影響が無いようにすることが
出来なくなってしまいます


何かを立てると 何かが倒れる
こちらを修正すると となりがくるう
となりを修正すると そのとなりがくるう
何て言いましょうか・・
シーソーのように どっちかしかないという状況になります

それぞれの特性が上手く出て
全てのバランスが取れた時に
ハーモニーが生まれ 
素晴らしい性能のクリーナーになります



これがとても難しい
ただ単にオイルと汚れが落ちされすれば
ボールのパフォーマンスが向上するというものでもないんです
問題は、ボールの寿命
ボールを痛めてしまうとボールの寿命が短くなる
そして、カバーストックの吸着能力も低下するので
キャッチ や キレ や ピンアクション も低下し
ボールの買いかえ頻度も上がってしまう

お気に入りのボールを永く良い状態で使いたい
そんなニーズにお応えするために
日々研究をして、クリーナー、オイル抜き剤などを
リリースしております



ボウリングボールメンテナンスの
3種類のクリーナーの詳しい内容は下記よりご覧ください。

活性クリーナーの説明

オイルカット君の説明

激泡泡アルコール系クリーナーの説明






アルカリ洗浄剤の所で
クリーナーを適量で使いましょう
少ないと乳化したオイルが吸着されて残りますよと言いました

オイルをちゃんと除去できてない状態や
乳化したものが残ると
カバーストックの吸着能力が低下します
これは、カバーストックのオイルを吸着するための
水路が少しずつ狭まってしまい
水路の容量が減っていくからです
水路についたオイルと汚れや乳化されたままのオイルは
放置するとカバーストックとの結びつきが強くなり
簡易結合して水路に固着してしまいます


これには2つの理由があると思います

1つ目は、オイルがボールに含まれる成分によって固着する
この成分が、非プロトン性溶媒です


2つ目は、レーンコディショナー(オイル)に含まれる
レーンへの定着を良くするための密着剤が
入ってるいることも影響していると思われます



アセトンは、非プロトン性溶媒なので
簡易結合をアセトンのパワーで溶解させ
固着を緩くして水路をクリーンにしましょうということです

ボールを痛めない程度で
簡易結合が溶けるギリギリの所を攻めているので
固着部分が多いと、すぐにはクリーンになりません
そういう場合は、研磨して物理的に
固着した層を削り、オイル抜きをしてさらに
水路をクリーンにしないとダメです


ボールパフォーマンスを維持させるためには
継続的にカバーストックを活性化させて、
水路を出来るだけクリーンな状態を保つことが大切です




詳しくは下記をご覧ください。

水路をクリーンにするための説明











次回、最近入手した
クリーナーの実験結果を出したいと思います




クリーナーの調査を久々にします
①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/242/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/243/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/244/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/245/

⑤https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/246/
CATEGORY[実験ラボ]
コメント[ 0 ] 2023年05月19日02:27
今回のテーマは、界面活性剤です

ボウリングクリーナー関連を
なるべくわかりやすく書いてます




界面活性剤の主な役割は、オイルを細かく分解し乳化させることです
浸透率が高く、ボールの表面だけでなく、
奥に染みこんだオイルの 除去に有効です。

界面の性質を変え、本来混じり合わない水と油を混じり合わせ
乳化作用で(油が非常に細かな粒となって水と混じり合い安定してる状態)
ボールからオイルを効果的に除去しやすくする役目があります



まず予備知識から


マッチ棒みたいなのが基本的な界面活性剤です
親水基(水と仲良し)親水性
新油基(油と仲良し)疎水性


親油基の部分は、炭素と水素とでできている炭化水素の鎖で
電気をもっていません。

親水基の部分は、マイナス、プラス、両方の電気をもっているか、
水の分子が結合して水となじみやすくなっています。











水に溶かしたときの親水基の状態で大きく分けて4つの種類に分けられます。

そして、アニオン、カチオン、両性の3つは、
水に溶けたときに電離してイオンになる「イオン性界面活性剤」。

ノニオンは、水に溶けてもイオンにならない
「非イオン(ノニオン)性界面活性剤」です。

アニオン界面活性剤 
(水に溶けたとき電離して親水基がマイナスに帯電)

カチオン界面活性剤 
(水に溶けたとき電離して親水基がプラスに帯電)

ノニオン界面活性剤 
(水に溶けてもイオンにならず、帯電しない)

両性界面活性剤
 周りが酸性なら親水基がプラスに帯電してカチオンになり、
 周りがアルカリ性なら親水基がマイナスに帯電してアニオンになるもの
 中性のままのもの ノニオンになるものの3パターンあります。










それぞれの界面活性剤の主な特徴


アニオン界面活性剤
〇洗浄力・脱脂力が強い
〇乳化・分散性・浸透性に優れる
〇泡立ちと泡の安定性が良い
〇温度の影響を受けにくい

【主な用途】
衣料用洗剤
シャンプー
ボディソープ










◎アニオン界面活性剤が優れてる理由は、
 親水基がマイナスイオンに電離してるので
 プラスを持ったオイルと汚れに吸着し隙間に入り込んで
 浮かせるので洗浄力と脱脂力が強い
 乳化・分散性・浸透性に優れているので
 オイルを細かく包み込める
 起泡(泡立ち)に優れているので広範囲の汚れを除去できる










カチオン界面活性剤
〇繊維などへ吸着する
〇帯電防止効果がある
〇殺菌性がある
〇通称「逆性石けん」と言われてる

【主な用途】
ヘアリンス
衣料用柔軟剤
殺菌剤



アニオン(マイナス)とカチオン(プラス)が混在すると
溶液中でお互いの電荷を中和して効果を打ち消してしまうので
通常は【シャンプー】と【リンス】のように分けて使います

皮膚に対して非常に刺激性があります。
電荷を与えてタンパク質の構造を破壊して殺菌などに利用されてます









ノニオン界面活性剤
〇洗浄力・脱脂力が強い
〇イオン性を持たないので皮膚に対して極低刺激性
〇親水性と疎水性のバランスを容易に調整できる
〇乳化・可溶化力に優れる
〇泡立ちが少ない
〇温度の影響を受けやすい

【主な用途】
衣料用洗剤
乳化・可溶化剤
分散剤
金属加工油



ノニオン界面活性剤が優れてる理由は、
その界面活性剤単体の性質としては
皮膚刺激がほとんど無いということ
これは洗剤の皮膚刺激がそのイオン性に
由来していることが大きな理由と考えられており
そもそもイオン性を持たないノニオン界面活性剤には
その点の心配が一切ありません。

そして極微量でも強力な洗浄能力を持つことでも知られます。
非イオン界面活性剤は親水基構造などを調節できるので、
強力な洗浄効果を持ったものを簡単に作れてしまうからです。

優れていない部分 
×起泡がアニオン界面活性剤より良くなく少ない







両性界面活性剤
〇皮膚に対してマイルド
〇水への溶解性に優れる
〇他の活性剤と相乗効果あり
〇洗浄性や起泡性を向上させる補助剤

【主な用途】
シャンプー
ボディソープ
台所洗剤



両性界面活性剤について
周囲の電荷に併せて
その形状・性質を変化させる性質がありますので、
マイナス(アニオン)の電荷を持った界面活性剤と一緒になると
アニオン界面活性剤の補助として、
カチオン(プラス)ならカチオン界面活性剤の補助になります。

※周りがアルカリ性なら親水基がマイナスに帯電してアニオンになるもの
 中性のままのもの ノニオンになるものの3パターンあります。


両性界面活性剤自体は、水溶液中の電荷を
変化させることはありません

増泡剤や増粘剤としての利用や
強力な洗浄力をマイルドにするような使い方をします


さらに詳しく見たい方は下記をご覧ください。
https://ballmaintenance.nomaki.jp/sub8.html#saas_secret





では 本題へ 
最初にも書きましたが
界面活性剤の主な役割は、オイルを細かく分解し乳化させることです
浸透率が高く、ボールの表面だけでなく、
奥に染みこんだオイルの 除去に有効です。

界面の性質を変え、本来混じり合わない水と油を混じり合わせ
乳化作用で(油が非常に細かな粒となって水と混じり合い安定してる状態)
ボールからオイルを効果的に除去しやすくする役目があります




陰イオン系界面活性剤(アニオン性界面活性剤)の 効果で、
界面の性質を変え、本来混じり合わない水と油を混じり合わせ
乳化作用で(油が非常に細かな粒となって水と混じり合い安定してる状態)
ボールからオイルを効果的に除去しやすくします。





界面活性剤を水の中に加えていくと、
親油基は水を嫌うため親油基どうし集まりあって、集団をつくります。

これをミセルといいます。






湿潤作用
界面活性剤の親油基が油分の表面に付着する。

浸透作用(表面張力低下作用)
水の表面張力を低下させ小さな隙間へ入りやすくして
界面活性剤が油分とカバーストックの間に入る。

乳化・分散作用
カバーストックと油の間に浸み込んだ界面活性剤は、
吸着しお互いを引き離し水中に取り出されます。

再付着防止作用
取り出された油は界面活性剤の分子によって包まれ、 再付着を保護しています。









僕がボールクリーナーに求めるもの
〇ボールに付着したレーンオイルと汚れの分解除去
〇表層部に浸透したオイルと汚れの分解除去
〇ボールのカバーストックを傷めない
〇ボールパフォーマンスの回復
〇素手でクリーニングするので、手には優しい
〇沢山使いたいのでコスパが良い
〇ニオイは、マイルド









1回目のアルカリ洗浄剤
2回目の溶媒
今回の界面活性剤

この3つに共通してることは
水と油を仲良しにしましょうということなんです
つまり、ペアリングさせることが出来たら
ボールからオイルを除去できるという訳ですね


ここでのポイントは
オイルと汚れが最大限に除去できて
そして、手にも優しく
ボールに悪影響が無いように配合するということです。





次回
マッチングについて書きます。



クリーナーの調査を久々にします
①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/242/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/243/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/244/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/245/

⑤https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/246/
CATEGORY[実験ラボ]
コメント[ 1 ] 2023年05月18日01:25
今回のテーマは、溶剤って何?

ボウリングのクリーナー関連をメインにして
なるべくわかりやすく書いてます



溶剤(溶媒)とは、他の物質を溶かす物質の総称です
一般的に水、アルコール、アセトン、ヘキサン、
オレンジオイルなどがあります
(有機溶媒、無機溶媒)

まず予備知識から

その1
溶剤(溶媒)
溶かすもの(溶質)
溶媒に溶質を溶かしたもの(溶液)


その2
溶液にした時に化学反応させない事が重要です


その3
液体で無色透明、水以外は燃えやすい、気化しやすく、
独特の臭気を持っています


その4
オレンジオイルも溶媒のカテゴリーになります


その5
極性
簡単に言うと似た者同士は溶けて混ざって安定してるよってことです
(高極性溶媒)親水性(親水性、水溶性) 水と混ざりあって安定してる
(低極性溶媒)疎水性(親油性、不溶性) 油と混ざりあって安定してる
高極性溶媒と低極性溶媒は混ざるが時間が経つと分離する


その6
溶解性、溶解度
極性  水
非極性 油

溶媒と溶質がどの位どけるか?だと思ってください
よく溶けるか?
全く溶けないか?
なかなか溶けないか?
ほとんど溶解しないか?


その7
混和性
どんな比率でも完全に溶けるか?
水とエタノールならば0W%から100W%まで溶けます

水と油などは混ざり合わないので 非混和
一定の割合しか溶けないものも 非混和



その8
密度(比重)25℃の場合 (W%は重量%)
水 1
エタノール
  60W% 0.8869
  70W% 0.8633
  80W% 0.8390
  90W% 0.8135
100W% 0.7850
(温度、溶液と溶媒の種類などで違います)


その9
アルコール・アセトンは手が複数ある
ある手は 親水性(極性)
別の手は 疎水性(非極性)
水と油のカップリング剤になる


その10
プロトン性溶媒 (すでに水素結合してるもの)
不安定なヒドロン(H⁺)を相手に与えれる溶媒

非プロトン性溶媒 逆に与えれない溶媒(水素結合できないもの)


その11
レーンコンディショナー(オイル)に含まれる
レーンへの定着を良くする密着剤(キャリーダウンの軽減用途など)
この密着剤もオイルと一緒にカバーストックに吸着される


その12
水と溶媒を混和させると水素結合して体積が減少します



参考情報
プロトン性溶媒  水・アルコール
非極性溶媒    ヘキサン
非プロトン性溶媒 アセトン・Nメチルピルドリン
非極性      油


他の溶媒については知りたい場合は検索して下さい






という事で本題を簡単に書きます
わかりやすく表現して書いてるので
あまり突っ込まないでください




ボウリングのクリーナーでよく採用されてる
有機溶媒のアルコールは、鼻にグサッと刺さる臭気の
エタノール・IPAなどが多いです

補足 アルコールとは
炭化水素(炭素のCと水素のHからなる化合物) の
水素原子をヒドロキシ基(OH)に
置き換えた物質(R-OH)の総称である
(フェノール類を除く)

いろんなものにOHがついてアルコールになってます



プロトン性溶媒
人体に対して比較的安全で健康被害もわずかです

メタノールは、毒性が強いので採用することはまずありません
よく、ネット上などで 
ウォッシャー液をおススメする人方が居ますが論外です
安価で手軽で、界面活性剤も入ってるので
ちょうど良いのですが絶対ダメです!






アルコールは、複数の手を持ってます
水と仲良くできる手
油と仲良くできる手
水にも溶けるし 油にも溶けます

また水と油の溶液にも溶けますが
溶けるけども安定してない

水とアルコールと油を混ぜた場合
時間が経つと
水とアルコールの溶液 と 油 に
別れてしまいます

少しの期間だけど
水とアルコールと油は仲良くできるという事を
利用して ボールから油を除去してます

水とアルコールの溶液に 
油をひっかけて除去するようなイメージです
回数を重ねることで、オイルの除去率が上がります


仲良くできないならば
溶剤100%ならいいのでは?と思うのですが
100%だとオイルの除去率は素晴らしいのですが、
ボールさんにダメージを与えてしまうんです

1回.2回くらいならば、さほど問題ないのですが
常用するとボールさんが悲鳴を上げてしまいます。


だから、ちょうど良い濃度で使用するという事が大切です




次に 有機溶媒 アセトン


基本的には、アルコールと説明は同じですが
分子構造が全く違います
非プロトン性溶媒

比較的安全で、健康被害もわずかです

レンコンの密着剤もアルコールより
アセトンの方がよく切れます

Nメチルピルドリンとおなじ仲間の極性なので
よく溶け合います

覚えておいてほしいことは、
Nメチルピルドリンを溶かせるか否かです
溶かしてしまうのでUSBCの認証に通りません
(過去には通っていたのですが現在は通りません)



アセトンも、100%で使用するとアルコールと同様
ボールにダメージを与えてしまいますので
ちょうど良い濃度で使用することが重要です





次にヘキサン
炭化水素系のパーツクリーナーなどで使用されてます
イソヘキサンとエタノールの溶液をブタンガスなどで
噴射する物が多いです
(さらに強力なのはシクロヘキサンとエタノールです)

イソヘキサンは、オイルには溶けますが 水にはとけません
ですので エタノールを添加して 水に溶けるようにしてます
油性の汚れ(オイル汚れ)は、イソヘキサンで溶かし
水溶性の汚れは、エタノールで溶かす といった感じです

ボールクリーナーとして使ってる方がいるようですが
そのままでは、ボールに良くないです
すこしなら問題は少ないと思いますが
常用すると、ボールが仕事してくれなくなります

薄めるのも現実的じゃないので、ボールクリーナーとしては不向きです




次にオレンジオイル(リモネン)
いわゆるミカンやオレンジの皮に含まれる精油です
油と混ざりやすく スチレンなどを簡単に溶解させれます
これ単体で使うというより 洗剤に混ぜることで
洗浄力を上げます




まとめますと 溶媒は
水とも混ざり オイルとも混ざる ペアリング剤として使い

水と混ざれば 水溶性の汚れが
油と混ざれば 油性の汚れが一緒に落とせるという事です


ボウリングボールクリーナーとして利用する場合は
汚れが落ちれば それで良いという訳ではないんです
適度な濃度で、ボールを痛めないという事が1番大切


そして、ボールがちゃんと仕事出来るように
ボールパフォーマンスを向上させることが次に大切
(カバーストックの吸着性を向上させること)




もう1回言うけど
メタノールが1番 人体に良くない
ウォッシャー液は絶対ダメだよ!




次回 ③
界面活性剤について書きます

次々回 ④
マッチングについて書きます

その次 ⑤
各社の色んなクリーナーの調査結果について書きます





参考サイト wikipedia






クリーナーの調査を久々にします
①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/242/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/243/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/244/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/245/

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コメント[ 0 ] 2023年05月17日00:54

すこしづつ ボウリングのクリーナーのことを
書いていきます 

今回のテーマは、オイルはある瞬間から
オイルではなくなる?です

難しくならないように
簡単に書きます


第1弾は
無機化学薬品です
わかりやすく説明すると
アルカリ剤・アルカリ電解水です



まず予備知識から
1つ目
ボールに吸着されてるオイルは
レーンの油と手の脂があるということ


2つ目
アルカリ系洗浄剤は
乳化・鹸化・分散の作用がある


3つ目
石鹸は、一般的に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)などのアルカリ金属と
オイル(植物油や動物油の脂肪酸)を混ぜ
乳化させ加水分解して鹸化され そのあとの工程を経て
そこにほかのものを混ぜて作られているということ

と いう事は
レーンのオイルに苛性ソーダを混ぜても
石鹸みたいなものは出来ません
レーンのオイルは鉱物油なので脂肪酸が含まれていないためです
しかし、鉱物油に苛性ソーダなどを加えると
乳化は起きます 乳化というのは液が白濁して
オイルがオイルじゃないものに変化している状態です
石鹸ほどのドロドロにはならないけども、
ゆるく白濁したものができます
そして 1度乳化すると もとのオイルには簡単には戻りません

石鹸の場合
オイルを再び抽出するためには、石鹸をお湯に溶かし
クエン酸を添加した水を数回加えます
すると水面に油分が浮いてきて 油分だけ抽出できます
抽出した油分をろうそくなどに利用することが知られております

バスルームやシンクの、
石鹸カスなどにクエン酸水をかけると綺麗になるというのも有名で
これも石鹸カスを油に戻すことで溶かして綺麗にするということです

この乳化・鹸化・分散を
ボウリングのクリーナーを利用してるのが
アルカリ剤やアルカリ電解水を添加したクリーナーです






レーンで付着したオイルと手の脂を落とすため
アルカリ性を利用して乳化・鹸化・分散させて
オイルを オイルじゃないものに変化させてるんですが
ちゃんとメンテナンスしないと
逆効果になることがあります

それは、少量のクリーナーでメンテナンスすること
ボールは、オイルもクリーナーも汚れもみんな吸着(カバーに吸い込む)しますので
クリーナーをすこしだけかけて 簡単に拭き上げるというのが
1番よくない 

オイルが乳化・鹸化・分散されたものが カバーに吸着され
オイルじゃないものが 残されるんです
レーンのオイルが乳化されたものは、ゆるい白濁したもの
手の脂は鹸化された白濁したドロドロしたものですので
のこしたまま放置すると、オイルを吸着するための水路が
詰ってしまい オイル吸着の妨げになり
ボールパフォーマンスが悪くなります


これを防ぐ為には、クリーナーを適量で使用すること
ボール全体で
泡タイプのものは10プッシュくらい
スプレータイプは15プッシュくらい

1回目クリーニングして さらに
2回目 3回目とクリーナーを使用することで
ボールが最良な状態になります




さて ちゃんとクリーナーを使用してる
ユーザーさんはどのくらい居るんだろうか?

センターのお客さんをみてても
3プッシュくらい噴射して なでなで おしまいって人
すごく沢山みてきました

これね 3種類のセンター(プロショップ)があって

1つ目のセンターは
見て見ないふりしてるんですよ?
だって ボールが綺麗になって 
ボールの状態が良くなったら
新しいボール売れないからね 
メンテナンスもそこそこで
曲がらない、ピンアクションが低下したら
買い替えをおススメするセンター

クリーナーの使用量増えてボール売れなかったら
売上が上がらないもんね?



2つ目のセンターは
クリーナーを適量使うような売り方をしてて
ボールの売上より 
ボールメンテナンスやクリーナーの売り上げを
重視してるセンターです


3つ目のセンターは
そもそもお客さんのメンテナンスに関与しない
ボールメンテナンスも進めない
ボールが欲しいと言われたら営業する
やる気がないですね


どうやって儲かるかはやり方だと思うんだけども
お客さんからしたら 
気に入ってるボールを永く使いたいよね




話しが長くなったんですが
今回のポイントは
乳化させたものを残したらダメだよって所
残らないように適量のクリーナーを使いましょうです

激泡泡アルコール系には。アルカリ電解水が含まれております
しかし乳化したものが残らないように最大限の工夫をしております

オイル抜きパウダー・オイル抜き添加プラスには
アルカリ剤を使用しております
こちらは、乳化したオイルが残らないよう
オイル抜き後しっかりとボールを洗浄して頂くようお願いいたします






最後に
以前ファンの方から頂いた
ネットや店舗で買った色んなクリーナーと
最近入手したものを使って
簡単な調査実験を行い
追加の実験も、ひき続き継続中です


6月初めごろには、色んなクリーナーの調査結果を
出せる範囲公開させて頂きます




海のもの? 山のもの?関連の記事3つは
ある方からTwitterのDMが来たので
下げさせて頂きましたが
説明文は、ちゃんと書いた方が良いとは思う
何かあってからではおそいからね



クリーナーの調査を久々にします
①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/242/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/243/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/244/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/245/

⑤https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/246/



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