ボウリングボールメンテナンスブログ
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コメント[ 0 ] 2023年05月19日02:27
今回のテーマは、界面活性剤です

ボウリングクリーナー関連を
なるべくわかりやすく書いてます




界面活性剤の主な役割は、オイルを細かく分解し乳化させることです
浸透率が高く、ボールの表面だけでなく、
奥に染みこんだオイルの 除去に有効です。

界面の性質を変え、本来混じり合わない水と油を混じり合わせ
乳化作用で(油が非常に細かな粒となって水と混じり合い安定してる状態)
ボールからオイルを効果的に除去しやすくする役目があります



まず予備知識から


マッチ棒みたいなのが基本的な界面活性剤です
親水基(水と仲良し)親水性
新油基(油と仲良し)疎水性


親油基の部分は、炭素と水素とでできている炭化水素の鎖で
電気をもっていません。

親水基の部分は、マイナス、プラス、両方の電気をもっているか、
水の分子が結合して水となじみやすくなっています。











水に溶かしたときの親水基の状態で大きく分けて4つの種類に分けられます。

そして、アニオン、カチオン、両性の3つは、
水に溶けたときに電離してイオンになる「イオン性界面活性剤」。

ノニオンは、水に溶けてもイオンにならない
「非イオン(ノニオン)性界面活性剤」です。

アニオン界面活性剤 
(水に溶けたとき電離して親水基がマイナスに帯電)

カチオン界面活性剤 
(水に溶けたとき電離して親水基がプラスに帯電)

ノニオン界面活性剤 
(水に溶けてもイオンにならず、帯電しない)

両性界面活性剤
 周りが酸性なら親水基がプラスに帯電してカチオンになり、
 周りがアルカリ性なら親水基がマイナスに帯電してアニオンになるもの
 中性のままのもの ノニオンになるものの3パターンあります。










それぞれの界面活性剤の主な特徴


アニオン界面活性剤
〇洗浄力・脱脂力が強い
〇乳化・分散性・浸透性に優れる
〇泡立ちと泡の安定性が良い
〇温度の影響を受けにくい

【主な用途】
衣料用洗剤
シャンプー
ボディソープ










◎アニオン界面活性剤が優れてる理由は、
 親水基がマイナスイオンに電離してるので
 プラスを持ったオイルと汚れに吸着し隙間に入り込んで
 浮かせるので洗浄力と脱脂力が強い
 乳化・分散性・浸透性に優れているので
 オイルを細かく包み込める
 起泡(泡立ち)に優れているので広範囲の汚れを除去できる










カチオン界面活性剤
〇繊維などへ吸着する
〇帯電防止効果がある
〇殺菌性がある
〇通称「逆性石けん」と言われてる

【主な用途】
ヘアリンス
衣料用柔軟剤
殺菌剤



アニオン(マイナス)とカチオン(プラス)が混在すると
溶液中でお互いの電荷を中和して効果を打ち消してしまうので
通常は【シャンプー】と【リンス】のように分けて使います

皮膚に対して非常に刺激性があります。
電荷を与えてタンパク質の構造を破壊して殺菌などに利用されてます









ノニオン界面活性剤
〇洗浄力・脱脂力が強い
〇イオン性を持たないので皮膚に対して極低刺激性
〇親水性と疎水性のバランスを容易に調整できる
〇乳化・可溶化力に優れる
〇泡立ちが少ない
〇温度の影響を受けやすい

【主な用途】
衣料用洗剤
乳化・可溶化剤
分散剤
金属加工油



ノニオン界面活性剤が優れてる理由は、
その界面活性剤単体の性質としては
皮膚刺激がほとんど無いということ
これは洗剤の皮膚刺激がそのイオン性に
由来していることが大きな理由と考えられており
そもそもイオン性を持たないノニオン界面活性剤には
その点の心配が一切ありません。

そして極微量でも強力な洗浄能力を持つことでも知られます。
非イオン界面活性剤は親水基構造などを調節できるので、
強力な洗浄効果を持ったものを簡単に作れてしまうからです。

優れていない部分 
×起泡がアニオン界面活性剤より良くなく少ない







両性界面活性剤
〇皮膚に対してマイルド
〇水への溶解性に優れる
〇他の活性剤と相乗効果あり
〇洗浄性や起泡性を向上させる補助剤

【主な用途】
シャンプー
ボディソープ
台所洗剤



両性界面活性剤について
周囲の電荷に併せて
その形状・性質を変化させる性質がありますので、
マイナス(アニオン)の電荷を持った界面活性剤と一緒になると
アニオン界面活性剤の補助として、
カチオン(プラス)ならカチオン界面活性剤の補助になります。

※周りがアルカリ性なら親水基がマイナスに帯電してアニオンになるもの
 中性のままのもの ノニオンになるものの3パターンあります。


両性界面活性剤自体は、水溶液中の電荷を
変化させることはありません

増泡剤や増粘剤としての利用や
強力な洗浄力をマイルドにするような使い方をします


さらに詳しく見たい方は下記をご覧ください。
https://ballmaintenance.nomaki.jp/sub8.html#saas_secret





では 本題へ 
最初にも書きましたが
界面活性剤の主な役割は、オイルを細かく分解し乳化させることです
浸透率が高く、ボールの表面だけでなく、
奥に染みこんだオイルの 除去に有効です。

界面の性質を変え、本来混じり合わない水と油を混じり合わせ
乳化作用で(油が非常に細かな粒となって水と混じり合い安定してる状態)
ボールからオイルを効果的に除去しやすくする役目があります




陰イオン系界面活性剤(アニオン性界面活性剤)の 効果で、
界面の性質を変え、本来混じり合わない水と油を混じり合わせ
乳化作用で(油が非常に細かな粒となって水と混じり合い安定してる状態)
ボールからオイルを効果的に除去しやすくします。





界面活性剤を水の中に加えていくと、
親油基は水を嫌うため親油基どうし集まりあって、集団をつくります。

これをミセルといいます。






湿潤作用
界面活性剤の親油基が油分の表面に付着する。

浸透作用(表面張力低下作用)
水の表面張力を低下させ小さな隙間へ入りやすくして
界面活性剤が油分とカバーストックの間に入る。

乳化・分散作用
カバーストックと油の間に浸み込んだ界面活性剤は、
吸着しお互いを引き離し水中に取り出されます。

再付着防止作用
取り出された油は界面活性剤の分子によって包まれ、 再付着を保護しています。









僕がボールクリーナーに求めるもの
〇ボールに付着したレーンオイルと汚れの分解除去
〇表層部に浸透したオイルと汚れの分解除去
〇ボールのカバーストックを傷めない
〇ボールパフォーマンスの回復
〇素手でクリーニングするので、手には優しい
〇沢山使いたいのでコスパが良い
〇ニオイは、マイルド









1回目のアルカリ洗浄剤
2回目の溶媒
今回の界面活性剤

この3つに共通してることは
水と油を仲良しにしましょうということなんです
つまり、ペアリングさせることが出来たら
ボールからオイルを除去できるという訳ですね


ここでのポイントは
オイルと汚れが最大限に除去できて
そして、手にも優しく
ボールに悪影響が無いように配合するということです。





次回
マッチングについて書きます。



クリーナーの調査を久々にします
①https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/242/

②https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/243/

③https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/244/

④https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/245/

⑤https://ballmaintenance.no-mania.com/Entry/246/
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