乳化実験の際からずっと言ってますが
水と油は混ざりません
界面活性剤やアルカリ電解水を用いて、エマルジョン化(乳化)しても
時間が経てば 水と油に分離されます
油が油じゃなくなったら『ノーベル賞』ものですよ
このくらいにして本題へ
あるお客様が、自作のクリーナーを作ってらっしゃいます
アルカリ電解水と洗浄剤とアルコールで作ってるそうです
しかし 白濁するし 成分が分離するけどフィルターでろ過したら
大丈夫ですか? これとこれは相性悪いとかありますか?
ってお問い合わせがありました
基本、こういう質問はタブーでは?と思いつつ
個人的に使う分には、大丈夫だと思いますよ♪と
丁寧にどうしてそうなるのかをお答えいたしました
すごく簡単に書きます
まず アルカリ電解水と油を混ぜると乳化して白濁します
これはお判りですよね?
そして 水とアルコールを混ぜると反応熱が生じます
これもお判りですよね?
その洗浄剤の詳しい成分は解りませんが
界面活性剤と、その他の添加物から出来てるもので
純粋に界面活性剤だけではないはずです
添加物に、石鹸の類とかも入っていますよね?
そう石鹸の類は油脂からできてます
油脂とアルカリ剤(この場合は、水酸化カリウムかな)
洗浄剤とアルカリ電解水を混ぜると
この石鹸分の油とかが溶け出し、アルカリ電解水とまざり白濁します
時間が経てば沈殿して上部分は透明になりますが
攪拌すると、再度白濁します
そこに、アルコールを混ぜると
石鹸の鹸化反応も進むし
アルコールの水酸基(- OH)と結合したりで
塩析したり晶析したりと
いままで見えなかった添加物が
溶けきれなくなって出てきます
この塩析したものをフィルターでろ過したら
まあ。。使えないことはないですね
というか 最初からちゃんと計算して
可溶化できる材料を使えば良いだけの話しです
作った物を、ろ過するとか生産性が悪いですよね?
もちろん、ろ過材も色々あります
基本のペーパーフィルターなら物理的な物だけなので問題ないですが
イオン交換樹脂系も併用するなら必要なイオンまで吸着して
しまわないように注意が必要です
セッカクのアルカリのpHが下がっては(=酸性方向に傾く)
本末転倒ですもんね 簡単いうと4種類あり
1)強酸性カチオン交換樹脂
2)弱酸性カチオン交換樹脂
3)強塩基性アニオン交換樹脂
4)弱塩基性アニオン交換樹脂
クリーナーに使うなら 3番の強塩基アニオンでないとダメ
オルガノ の アンバーライト IRA410Jとかおすすめ
しかし~pHが上がっても、時間が経てば下がってしまう…
混ぜ物をしてると急激に下がる傾向にある…
出来たての時は、確かに強塩基なんだけど
1週間もしないうちに中性方向にドンドン向かってく…
orz....ですね・・・
うちのは、アルカリ電解水も使うけど
白濁も塩析もしにくいようちゃんと計算し
ろ過など一切していません
アルカリ電解水は、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムを電解質に
使って生成されてるように…
何が何から作られてるか?を理解すれば
おのずと、これとこれはダメとか解るはずです
これとこれを使えば大丈夫とか そういうのは企業秘密です
教えれません ごめんなさいと お答えいたしました
これ…4月の話なんですけど 今頃書いてみた
ここに書く時点で、企業秘密漏えいしてますけど?とか
突っ込まないで下いね コストをかければ
もっともっと良いものも出来ますが
アルカリは、時間とともに低下します
はいどうぞ~ って 作った瞬間
使うわけではない そして使い切るわけでもない
2リットル買ったら 半年くらいは持つと思います
1週間も経たないうちに低下することを考えたら
費用対効果が少ないですよね・・・
アルカリ性だからと言って 飛び抜けてる訳でもない
あまり効果のないものにコストはかけれませんし
僕は、アルカリにこだわる必要はどこにもないと思ってる
アルカリは掃除に良いんだ~っていう
イメージ向上以外のメリットは感じない
だからこそ 別の物にコストを使うべきだと僕は思ってる
クリーナーは、水と油を仲良しにするための物です
クリーナーの状態の時は 油と出会ってはダメです
だからコーティングしてその時まで静かに待ってないとダメ
外に出て油と出会ったら コーティングが消えて
激しくはじけちゃうからね♪
〆
〆